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「難病患者等ホームヘルパーの資格を取るメリットは?」
「一緒に活用できる資格にどんなものがあるの?」
このような疑問を持つ方も少なくないのではないでしょうか。
難病患者等ホームヘルパーは試験を受けずに取得できるため、働きながらチャレンジしやすい資格です。難病に関する専門的な知識が学べるため、転職などで有利に働く可能性もあります。
本記事では、資格を取得するメリットと一緒に活用できる資格を中心に解説します。
難病患者等ホームヘルパーを取得するメリットを知り、スキルアップの選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。
難病患者等ホームヘルパーを取得するメリット
難病患者等ホームヘルパーの資格を取得するメリットは次の3つです。
- ・難病に対する理解が深まる
- ・試験なしで取得できる
- ・就職や転職が有利になる可能性も
それぞれの理由を解説します。
難病に対する理解が深まる
1つめのメリットは難病に対する理解が深まる点です。
「難病の患者に対する医療等に関する法律」によると、難病は次のように規定されています。
発病の機構が明らかでなく、かつ、治療方法が確立していない希少な疾病であって、当該疾病にかかることにより長期にわたり療養を必要とすることとなるもの
難病のなかでも要件を満たすものは、指定難病に位置づけられます。障害者手帳を取得できなくても指定難病に該当すれば、難病患者等ホームヘルパーなどが提供する障害福祉サービスの利用が可能になるのです。
指定難病の範囲は度々見直されており、令和3年11月には366種類もの難病が対象となりました。難病にはパーキンソン病や全身性エリテマトーデス、筋萎縮性側索硬化症(ALS)などさまざまな種類があり、症状も異なります。
難病患者等ホームヘルパーは難病に関する専門的な知識や技能を学べるため、難病を患う利用者の多様なニーズに応えられるでしょう。
試験なしで取得できる
2つめのメリットは、試験を受けずに難病患者等ホームヘルパーの資格が取得できる点です。
難病患者等ホームヘルパー養成講座はおもに基礎課程Ⅰ・Ⅱがありますが、いずれも5時間~8時間で修了できます。全カリキュラムを1日で受講でき、試験もありません。
ただし、難病患者等ホームヘルパー養成講座は次の受講資格がなければ受けられません。
課程 | 受講資格 |
基礎課程Ⅰ |
|
基礎課程Ⅱ |
|
受講資格があれば確実に取得できるため、働きながらでもチャレンジしやすいといえるでしょう。
就職や転職が有利になる可能性も
3つめのメリットは、難病を患う方にサービスを提供する職場への転職が有利になりやすい点です。
指定難病を患っており、「重症度分類等」によって一定以上の病状だと認められている方は、令和3年時点で1,021,606人にのぼります。難病を患う方は障害福祉サービスや介護保険サービスなどを利用して生活しているケースもあり、難病に関する知識が求められる職場は少なくありません。
難病患者等ホームヘルパーが働く職場は、難病を患う方に対しホームヘルプサービスを提供している訪問介護事業所や障がい者支援施設、介護施設など多岐にわたります。資格を所持していれば、難病に関する知識があるという証明になるため、就職や転職に対して有利に働く可能性もあるでしょう。
参考:難病情報センター|特定医療費(指定難病)受給者証所持者数
そもそも難病患者等ホームヘルパーとは?
難病患者等ホームヘルパーは、難病を患う方のQOL(生活の質)の向上を目指し、社会参加や自立した在宅生活を送れるように支援します。
難病に関する専門的な知識や技術を有しており、それぞれの難病の特徴や注意点を踏まえてケアを行います。具体的な仕事内容は、排泄や食事を介助する身体介助、調理や掃除などの生活援助などがメインです。
また、難病を患う方ならではの悩みを抱えるケースも少なくありません。難病を理解しているヘルパーであれば、利用者の気持ちに寄り添いつつ、適切なケアを提供できるでしょう。
難病患者等ホームヘルパーと一緒に活用できる資格は?
難病患者等ホームヘルパーとともに、次のような資格が活用できます。
- ・介護職員初任者研修
- ・介護福祉士実務者研修
- ・ガイドヘルパー
それぞれの資格について解説します。
介護職員初任者研修
介護に関する基本的な知識と技術が学べるのが、介護職員初任者研修です。介護の現場で働くうえでの入門資格に位置づけられており、誰でも受講できます。
介護職員初任者研修は、難病患者等ホームヘルパー養成講座の基礎課程Ⅰの受講に必要な資格です。あらかじめ取得して難病患者等ホームヘルパーと併用すれば、活躍の幅も広がるでしょう。
介護福祉士実務者研修
介護に関する専門的な知識と実践的な技術が習得できるのが、介護福祉士実務者研修です。介護職員初任者研修の上位に位置づけられていますが、受講要件はないため誰でも受講できます。
介護福祉士実務者研修は、難病患者等ホームヘルパー養成講座の基礎課程Ⅱの受講に必要な資格です。また、訪問介護事業所などでサービス提供責任者として働くことも可能になります。難病患者等ホームヘルパーと併用すれば、スキルアップのみならず給与などの待遇アップも目指せるでしょう。
ガイドヘルパー
ガイドヘルパーは、障がいを持つ方が安全に外出できるように支援するための資格であり、対象者ごとに次の3種類があります。
- ・同行援護(視覚障害)
- ・全身性障がい者ガイドヘルパー
- ・知的障がい者ガイドヘルパー
同行援護(視覚障害)の仕事は、視覚障害によって移動が困難な方の外出支援です。移動時や外出先において必要な情報を提供し、状況説明や代読、代筆なども行います。排泄や食事など、外出先で必要となる介護も行います。
全身障がい者ガイドヘルパーの仕事は、四肢の機能障害によって1人で移動することが困難な方の外出支援です。対象となるのは、生まれつきの脳性麻痺や脊髄や頚椎の損傷、筋ジストロフィーや筋萎縮性側索硬化症(ALS)などを患う方などです。移動以外にも、排泄や食事などの外出先で必要な介護も行います。
知的障がい者ガイドヘルパーの仕事は、知的障害によって自己判断能力が制限されている方の外出支援です。外出先でのコミュニケーション方法や興味を持つもの、記憶力などには個人差があるため、その方の特徴に合わせて支援します。排泄などの介護以外にも、行動障害による問題行動を適切に収めるなどの対応も行います。
ガイドヘルパーは、障がいがある方に移動支援(ガイドヘルプサービス)を提供する訪問介護事業所や障がい者支援施設などで活躍しています。難病患者等ホームヘルパーと併用すれば、障害分野における活躍の幅はさらに広がるでしょう。
仕事に役立つメリットがある難病患者等ホームヘルパー
難病に対する専門的な知識があれば、難病を患う方に対して適切な支援を行えます。また、ほかの資格と併用すれば、活躍の幅も広がるため新たなキャリアにもチャレンジできるでしょう。
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