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「ガイドヘルパーってどんな資格なの?」「取得するとどんなメリットがあるの?」このような疑問を持つ方も少なくないのではないでしょうか。
ガイドヘルパーは、知的障害、精神障害、全身障害を持つ方の外出を支援するための資格です。
本記事では、ガイドヘルパーの資格の概要や取得するメリットを中心に解説します。
資格を取得するメリットを知り、仕事の幅を広げるのに役立ててみてはいかがでしょうか。
ガイドヘルパーってどんな資格?
ガイドヘルパーとは、障がいを持つ方が安全に外出できるように支援するための資格です。移動介護従事者とも呼ばれ、おもに知的障害や精神障害・視覚障害・全身障害をお持ちの方を支援します。
なかでも全身障害を持つ方を支援するには、ガイドヘルパー養成講座(全身性障害課程)を受講する必要があります。車椅子を使用して移動するため、安全に支援できるように車椅子の介助方法や移動支援に関して理解を深めるのです。
受講対象者
ガイドヘルパーが提供する外出介護サービスは、市町村地域生活支援事業の「移動支援事業」として各市町村が行っています。そのため、ガイドヘルパー養成講座(全身性障害課程)を受講できる対象者は、各市町村ごとに定められているのです。
具体的には、次のように定められているケースがあります。
- ・無資格で受講可能
- ・介護初任者研修(旧ヘルパー2級)以上の資格があれば受講可能 など
免除科目が定められており、学校により受講条件があることもあります。ガイドヘルパー養成講座(全身性障害課程)受講する際は、受講資格を満たしているかをあらかじめ確認しましょう。
費用
ガイドヘルパー養成講座(全身性障害課の受講料は、約2万円〜約2万3000円です。所持している資格によって一部の講義や演習が免除されるケースもあり、受講料は地域によって異なります。
カリキュラム
ガイドヘルパー養成講座(全身性障害課程)のカリキュラムは、地域によって異なります。
カリキュラムの一例は以下のとおりです。
- ・ガイドヘルパーの制度とサービス
- ・障がいの理解
- ・移動支援の方法
- ・屋内の移動介助
- ・屋外の移動支援
- ・公共交通機関の演習 等
引用:ガイドヘルパー養成講座(全身性障がい課程) | 介護の資格取得なら未来ケアカレッジ
支援対象である全身障害に対する理解を深めたり、実際の支援で欠かせない移動介助などの技術などを学びます。
ガイドヘルパーを取得して働く3つのメリット
ガイドヘルパーの資格を取って働くメリットは、次の3つがあります。
- ・障害を持つ方を支援できる
- ・1対1で支援できる
- ・働き方が選べる
それぞれ解説します。
障害を持つ方を支援できる
障害を持つ方の移動支援に必要な資格は、地域によって異なります。
例えば大阪市では、全身性障がい者の移動支援に従事するヘルパーの資格要件を次のように定めています。
資格等の種類 | 可否 |
介護保険法施行令に基づく介護員養成研修課程を修了した者
(介護職員初任者研修修了者) |
× |
介護福祉士実務者研修修了者 | × |
介護福祉士 | × |
(准)看護師 | × |
障がい者(児)ホームヘルパー養成研修修了者 | × |
全身性障がい者移動支援従業者養成研修課程
(ガイドヘルパー養成講座(全身性障害課程)) |
〇 |
上記の表のように、ガイドヘルパーの資格がなければ外出支援に携われない地域もあります。障害の種別によって求められる知識や技術が異なるため、支援する障害に応じた資格が求められるのです。
ガイドヘルパー養成講座(全身性障害課程)で学ぶ全身性障がい者とは、次のような疾患によって四肢に機能障害がある方を指します。
- ・先天性脳性麻痺
- ・脊髄・頸椎の損傷
- ・筋萎縮性側索硬化症(ALS)
- ・筋ジストロフィー など
ガイドヘルパーはこのような疾患によって支援が必要になった方に対し、移動介助や外出先で必要な介助を行います。ガイドヘルパーは移動支援に特化した知識や技術を学んでいるため、全身性障害を持つ方と関わって外出を支援できるのもメリットの1つです。
1対1で支援できる
施設であれば複数の利用者に対応するため、個別に支援するのは難しい環境ですが、ガイドヘルパーは利用者のペースに合わせて支援できます。個別に対応できるため、こまやかな気配りや介助が行えるでしょう。
働き方が選べる
ガイドヘルパーはフルタイムで正社員として働くこともできますが、パートタイムで好きなときに働く登録制ヘルパーとして働く選択肢もあります。
働きたい日時に必ず仕事があるとは限りませんが、短時間で働くこともできるため、働き方が選べるのもメリットです。
ガイドヘルパーが活躍できる職場は?
ガイドヘルパーが活躍できる場は、次のような職場があります。
- ・訪問介護事業所
- ・障がい者支援施設
- ・公的機関
それぞれの職場の特徴を解説します。
訪問介護事業所
訪問介護事業所とは、利用者の自宅などに訪問して生活を支えるホームヘルパーが所属する事業所を指します。
訪問介護サービスを提供している訪問介護事業所のなかには、障がい者に対して移動支援(ガイドヘルプサービス)を提供する事業所も少なくありません。
障がい者支援施設
日常的に支援が必要な障がい者のための福祉施設を指します。生活に必要な介助だけではなく、ガイドヘルパーの資格を活かして移動支援を行うこともできます。
公的機関
社会福祉協議会などの公的機関では、高齢者や障がい者の在宅生活を支援するためにさまざまな福祉サービスを提供しています。
社会福祉協議会などに所属するガイドヘルパーは、利用者の要望に応じて派遣されます。
ガイドヘルパーの資格についてよくある質問
ガイドヘルパーの資格について、よくある質問は次の3つです。
- ・ガイドヘルパーの資格を取得したら履歴書に書けますか?
- ・資格を取得するのにどれくらいの日数がかかりますか?
- ・ガイドヘルパーの資格はほかにどんな種類がありますか?
それぞれの疑問を解消していきましょう。
ガイドヘルパーの資格を取得したら履歴書に書けますか?
履歴書に記載できます。ガイドヘルパー養成講座(全身性障害課程)を修了した場合、「全身性障がい者移動支援従業者養成研修課程 修了」と記載しましょう。
「全身性障がい者ガイドヘルパー養成研修」「全身性障害者移動介護従事者養成研修」などと表現される場合もあります。
資格を取得するのにどれくらいの日数がかかりますか?
一般的には2~3日ほどで修了できます。なお、講習の日数や時間数は地域によって差があります。
ガイドヘルパーの資格にはどんな種類がありますか?
視覚障害を持つ方を支援する「同行援護従業者養成研修応用課程」、知的障害または精神障害を持つ方を支援する「行動援護従業者養成研修」などの資格もあります。
安全な移動支援には欠かせないガイドヘルパーの資格
全身障害を持つ方の移動支援を安全に行うには、障害や支援方法について理解しなければなりません。
介護福祉士などの資格を所持していても、ガイドヘルパー養成講座(全身性障害課程)を修了しなければ移動支援を行えない地域もあります。仕事の幅を広げるのに役立つ資格といえるでしょう。
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